2024年の5月末、SPECIALIZED AETHOSの乗り心地の改善を期待して試しに32Cのタイヤを履いたところ乗り心地の改善だけでなく巡航速度も向上したような感じを受けました。その後、160kmクラスのロングライドイベントを走るために S-WORKS ROUBAIX SL8 を購入しましたが、こちらは最初から32Cのタイヤが履かされていました。
剛性
AETHOSはFACT10RというカーボンフレームでS-WORKS ROUBAIXはグレードの高い12Rのカーボンが使用されています。今のSPECIALIZEDでは使用するカーボン性能(剛性)の違いは、そのままフレーム剛性の違いとはなりません。基本的に同じ車種では積層数(=重量)を変えることにより同じ剛性をターゲットとした設計がなされています。なので使用しているカーボンの違いではなく、それぞれの車種が目的としている走りの違いによりAETHOSとROUBAIXの剛性には違いがあります。
自分的にAETHOSとROUBAIXの剛性を比べると、同じ条件下で気持ちよく走ることが出来るのはAETHOSですが、早く走れるのはやはり剛性が高いROUBAIXです。しかし、剛性が高いROUBAIXで走ると足の消耗が早く、100kmライドでぎりぎり、130kmとかになると後半垂れることが予想されました。なので使用するホイールとタイヤの組み合わせを変えることで足の回し心地(=脚へのダメージ)を調整することにしました。
エアロ性能
ROUBAIXとAETHOSを走らせた時の最も大きな違いは乗り心地ですが、それと同じくらい向かい風での走りやすさに違いがあります。
AETHOSは気持ちよく走ることを目的に開発されたバイクなので、速さを求めたエアロ性能は付加されていません。一方、ROUBAIXは早くスムースに走ることを目的に開発されたバイクなので高いエアロ性能も持っています。
とはいえ、そのエアロ性能は少なくとも30~40km/hで走らないと恩恵を受けられず、自分が普段走っていても猫に小判の発揮されることが無い性能です。
時速40km/hで走っているとき、バイクの周りには風速40km/h=11.1m/sの空気が流れています。天気予報で風速10m/sの風が吹くことが分かっている日だと走ることを止めようかなというレベルの風で、その半分の5m/sの風なら強いけど天気もいいから走ろうかなという気持ちになります。で、その風速5m/sの向かい風を受けて時速20km/hで走るとフレーム周りの風の流れ的には時速40km/hの速度域で走っている状態となるため、脚力のない自分でもROUBAIXのエアロ性能の恩恵を受けられます。エアロ性能が発揮される向かい風のなか走ると、車体が安定してかつ思ったよりは速度が低下しないで走ることが出来ます。そしてこのエアロ性能は、当然初めからインストールされている32Cのタイヤで最大化されるように設計されていると思われます。
組み合わせ
以上のような剛性とエアロ性能から、今後基本的には32Cのタイヤを履く方向です。
一方、手持ちのホイールの剛性は下記のような相対関係にあります
Roval ALPINIST CL ≒ Campagnolo ZONDA < Roval TERRA CLX Ⅱ < FULCRUM SPEED42
SPEED42は高いエアロ性能を有していますが、剛性が高くAETHOSだと荒れた路面の道では踏むことが出来ません。しかし剛性が少し低いTERRAにケーシングが高いGP5000を組み合わせると、なんとか踏むことが出来るくらいにAETHOSの振動を抑えることが出来るようです。
一方、柔らかいALPINISTをROUBAIXに着けるとさらにスムースな乗り心地になりますが、踏み込みに対する反応が少し遅れます。
ということで、いまは下記のような組み合わせで乗っています。
青色で塗っている組み合わせが現時点のそれぞれのベストです。
タイヤに関してはGP5000が最も高い性能を発揮するように感じますが、乗り心地はVELOFLEXの方が若干柔らかく、かつ格段にホイールにはめやすいタイヤなので交換するタイミングで順次VELOFLEXに替えていく方向です。

ちなみに10年以上も前のことですが、一年くらいチューブレスに乗っていましたがその運用の難しさと得られる乗り心地から、その後は10年以上ラテックスを使用しています。今回もはじめは32Cのタイヤ用にVittoriaの30-38C用ラテックスを購入しましたが初期不良で3本を廃棄、残り1本も早期パンクしたため製品品質が向上するまではMAXXISをメインに使用する方向です。MAXXISはブチルチューブのため乗り心地は一段落ちますが、23-32C用ということなので32Cがサイズ上限になっている分、重量的には軽くなります。
チューブについてはリムハイト42mmのSPEED42があるため、バルブ長60mmがラインナップされている軽量チューブでかつ乗り心地のいいものを今後1~2年かけて探すことになるかと思います。
なおタイヤ自体のケーシングやエアーボリューム、空気圧に比べるとその影響度合いは小さくなりますが、カーボングレードが低いフレームは剛性が同じであっても積層数が多い(重量が重い)ため固有振動数が低くなる(同じフレーム剛性でも12R→10Rで-10数%)ため、厳密には乗り心地が変わるようです。